諸聖人の日
アレルハイリゲン
基本情報
歴史的背景と由来
ドイツの諸聖人の日(Allerheiligen、アレルハイリゲン)は、毎年11月1日に祝われるキリスト教カトリックの祝日です。すべての聖人と、神のもとで永遠の命にあずかる信徒を記念する日であり、古代キリスト教における殉教者の追悼習慣を起源とします。西方教会では、8世紀にローマのパンテオンが聖母マリアと殉教者に捧げられたことなどを背景に、11月1日に祝う形が広まり、835年にはフランク王ルートヴィヒ1世の治世下でフランク王国にも定着しました。日本の暦では「諸聖人の日」または「万聖節」と表記されます。
伝統、習慣、お祝いの方法
ドイツでは、諸聖人の日は全国一律の法定休日ではなく、バイエルン州、バーデン=ヴュルテンベルク州、ノルトライン=ヴェストファーレン州、ラインラント=プファルツ州、ザールラント州など、カトリック人口の多い州を中心に公休日とされています。2026年の諸聖人の日は11月1日(日曜日)に当たり、教会では特別ミサが行われ、聖人の生涯や信仰の模範が説かれます。なお、翌11月2日の「死者の日(Allerseelen)」とは別の行事ですが、両日を通じて故人をしのぶ習慣が強く結び付いています。
代表的な風習は、家族で墓地を訪れ、墓を清掃して花やリースを供え、墓前のろうそくや「墓地の灯(Grablicht)」をともすことです。墓地は静かで厳かな雰囲気に包まれ、教会や司祭による墓地の祝福が行われる地域もあります。諸聖人の日には、州の祝日法に基づく静穏規定(法定休日の安息)が適用され、派手な催しや一部の娯楽活動が制限されることがあります。決まった全国共通の挨拶はありませんが、「Einen gesegneten Allerheiligentag(祝福された諸聖人の日をお過ごしください)」など、宗教的な場面では穏やかで敬意を込めた言葉が用いられます。