アンザック・デー
アンザック・デー
基本情報
歴史的背景と由来
アンザック・デー(ANZAC Day)は、毎年4月25日にオーストラリアとニュージーランドで行われる国家の記念日です。起源は第一次世界大戦中の1915年、オーストラリア・ニュージーランド軍団(ANZAC)がトルコ・ガリポリ半島に上陸した“ガリポリの戦い”に遡ります。この戦いは8カ月にわたり、両国合わせて約1万2000人の兵士が命を落としました。初めての大規模な軍事行動であり、若い国家としてのアイデンティティ形成に深く関わった出来事として、今なお国民の心に刻まれています。1920年代から公式に記念日として定められ、戦没者への追悼と平和への誓いを新たにする日となりました。近年ではベトナム戦争やアフガニスタン紛争など、その後のすべての戦争や平和維持活動での犠牲者も含めて追悼の対象となっています。2026年は特に、ガリポリ上陸から111年目を迎える節目の年として、国内各地で厳粛な式典が執り行われる見込みです。
伝統、習慣、お祝いの方法
アンザック・デーの最も象徴的な儀式は「夜明け前の追悼式(Dawn Service)」です。午前4時30分頃から始まり、この時間はガリポリ上陸時の暗闇を再現しています。参加者は黙祷、ラッパによる『ラストポスト』の演奏、国歌斉唱などを通じて戦没者を偲びます。その後、各地で退役軍人とその家族による「行進(March)」が行われ、一般市民は敬意を表して沿道で拍手を送ります。この日はまた、伝統的な「二アップ(Two-up)」というコイン投げギャンブルが一時的に合法化され、パブやクラブで親しまれます。また、オーストラリアでは「アンザック・ビスケット」を食べる習慣があります。これは保存がきく堅いビスケットで、もともと兵士の糧食として送られたものです。この日は「Lest We Forget(忘れることなかれ)」の言葉が随所で掲げられ、多くの人がポピー(赤いケシ)やローズマリーを胸に飾ります。2026年も各地で伝統が受け継がれ、国民が一丸となって歴史を振り返る一日となるでしょう。