リメンバランスデー
リメンバランスデー
基本情報
歴史的背景と由来
カナダのリメンブランス・デー(Remembrance Day、戦没者追悼記念日)は、毎年11月11日に、戦争や軍事作戦で命を落としたカナダ軍兵士を追悼し、平和への決意を新たにする日です。2026年は11月11日(水)にあたります。その起源は、第一次世界大戦の休戦協定が1918年11月11日午前11時に発効したことにあり、当初は「休戦記念日(Armistice Day)」として記念されました。カナダでは1921年に、第一次世界大戦だけでなく、すべての戦争・軍事活動・平和維持任務の犠牲者をたたえる趣旨へと改められ、現在の「リメンブランス・デー」という名称が定着しました。
この日は、第一次世界大戦の激戦地となったベルギーのフランダース地方で、カナダ軍医ジョン・マクレーが詠んだ詩「フランダースの野に(In Flanders Fields)」とも深く結び付いています。詩に登場する赤いヒナゲシは、戦没者の記憶と再生の象徴となり、カナダ全土で追悼の意を表すポピーが身に着けられるようになりました。現在は第一次・第二次世界大戦、朝鮮戦争、アフガニスタンでの任務、国連平和維持活動など、カナダの軍務に関わって犠牲となった人々と退役軍人を広く記憶する国家的な追悼の日となっています。
伝統、習慣、お祝いの方法
リメンブランス・デーの中心行事は、各地の戦没者記念碑や退役軍人会館で開かれる追悼式です。オタワの国立戦争記念碑で行われる式典には、総督、首相、王立カナダ軍、退役軍人、遺族、市民らが参加し、献花、祈り、軍楽隊の演奏、軍旗の行進などが行われます。式典では「Last Post(ラスト・ポスト)」、黙とう、国歌「O Canada」、そして「The Rouse」または「Reveille(リヴィアリー)」が用いられるのが一般的です。午前11時には2分間の黙とうを捧げ、「Lest we forget(忘れまい、決して忘れない)」という言葉で追悼と平和への願いを分かち合います。
国民は11月上旬から式典当日まで、赤いポピーの造花を襟元や胸に着けます。これはカナダ王立在郷軍人会が行うポピー募金への協力でもあり、集められた寄付は退役軍人やその家族への支援に役立てられます。学校では戦争の歴史を学ぶ授業、詩の朗読、記念集会、退役軍人との交流が行われ、テレビやラジオでも追悼式が放送されます。地域によっては11月11日を法定休日とし、商店や公共機関が休業しますが、州・準州によって扱いは異なります。祝宴よりも静かな追悼を重んじる日であり、代表的な挨拶は「Lest we forget」またはフランス語の「N'oublions jamais(決して忘れない)」です。