聖ステファノの日
ボクシングデー
基本情報
歴史的背景と由来
聖ステファノの日(St. Stephen’s Day)は、キリスト教で最初の殉教者とされる聖ステファノを記念する祝日で、毎年12月26日に祝われます。聖ステファノは、初期キリスト教会で貧しい人々への奉仕を担った七人の奉仕者の一人とされ、『使徒言行録』第6~7章に登場します。エルサレムでキリスト教の教えを説いたために石打ちで殉教したと伝えられ、慈善、信仰、隣人への奉仕の象徴となりました。西方教会ではクリスマスの翌日に置かれ、降誕を祝う喜びと、信仰のために犠牲を払った人物を記念する日が結び付いています。
カナダでは、聖ステファノの日は全国一律の法定休日として独立して定められているわけではなく、キリスト教徒、とりわけカトリック、聖公会、アイルランド系・中東系などの教会共同体によって宗教的に記念されます。一方、12月26日はカナダで一般に「ボクシング・デー(Boxing Day)」として知られ、州や職場の制度によっては公休日となります。そのため、カナダの社会生活では聖ステファノの日とボクシング・デーが同日に重なりますが、前者は宗教的記念日、後者は英連邦に根差した世俗的な祝日という違いがあります。なお、東方正教会の一部では教会暦の違いにより、聖ステファノの祝日を12月27日など別の日に記念する場合があります。
伝統、習慣、お祝いの方法
カナダで聖ステファノの日を宗教的に祝う人々は、教会のミサや礼拝に参加し、聖ステファノの殉教、貧者への奉仕、慈善の精神を振り返ります。教会によっては、食料、衣類、献金を必要とする家庭や地域団体に寄付したり、クリスマス期間の慈善活動を続けたりします。家庭では、クリスマスの食事の残りを家族で囲み、親族や友人を訪ねるなど、クリスマスの祝祭を静かに締めくくる日として過ごすこともあります。
カナダの日常文化では、12月26日の過ごし方はボクシング・デーの影響を強く受けています。大型店やオンライン店舗のセール、買い物、ホッケー観戦、家族との休養などが一般的で、宗教行事を行わない人にとってはクリスマス後の休日という性格が中心です。ただし、キリスト教徒の家庭では礼拝や慈善を先に行い、その後に買い物や食事を楽しむこともあります。標準的な挨拶として全国的に定着した表現はありませんが、宗教的な場では「聖ステファノの日をお祝いします」や「聖ステファノの祝福がありますように」といった表現が使えます。