聖ヨハネの日
サン・ジョアン
基本情報
歴史的背景と由来
スペインの聖ヨハネの日(San Juan)は、洗礼者ヨハネの誕生を祝うキリスト教の祝日で、毎年6月24日に行われます。ヨハネの誕生日をクリスマスの約6か月前に置く教会暦に基づくものですが、実際の祭りの多くは夏至(6月21日前後)に近い6月23日夜から始まります。火、光、水、薬草などをめぐる古い夏至の民俗習慣が、キリスト教の聖人祭と結びついて発展したと考えられています。
スペインでは全国一律の祝日ではなく、自治州や市町村によって休日指定や行事の規模が異なります。カタルーニャ州、バレンシア州、バレアレス諸島、ガリシア州などで特に盛んで、カタルーニャでは「サン・フアンの前夜祭(verbenа de Sant Joan)」、アリカンテでは大型の火祭り「フォゲレス・デ・サン・フアン(Hogueras de San Juan)」として知られます。2026年の聖ヨハネの日は6月24日(水曜日)に当たり、地域によっては6月23日夜の前夜祭が中心となります。
伝統、習慣、お祝いの方法
代表的な風景は、海岸や広場でたく大かがり火、花火、爆竹、音楽、夜通しの集まりです。火を飛び越えると厄を払い、新しい季節を迎えられるとする習わしが各地にあり、海辺では真夜中に海へ入り、波に身を浸したり願い事をしたりする人もいます。ガリシアでは薬草を水に浸して翌朝に身を清める風習や、酒と砂糖、レモンの皮などを用いる火酒「ケイマーダ(queimada)」も、聖ヨハネの夜に結びつく文化として知られています。
食卓では、カタルーニャの甘い菓子パン「コカ・デ・サン・ジョアン(coca de Sant Joan)」が定番で、砂糖漬けの果物、松の実、カスタードなどを載せます。カバやワイン、軽食を囲み、家族や友人と前夜から祝うのが一般的です。地域によっては古い家具や人形を燃やしたり、祭りの山車や巨大な造形物を披露したりします。挨拶には「¡Feliz San Juan!(フェリス・サン・フアン、聖ヨハネの日おめでとう)」や、前夜祭を祝う「¡Feliz verbena de San Juan!(サン・フアンの前夜祭を楽しんで)」が使われます。