諸聖人の日
諸聖人の日
基本情報
歴史的背景と由来
フィリピンの諸聖人の日(All Saints’ Day)は、毎年11月1日に祝われるカトリックの重要な祝日で、フィリピンでは「ウンダス(Undas)」、または「アローラン(Araw ng mga Patay)」の時期として広く知られています。2026年は11月1日が日曜日に当たります。この日は、特定の聖人だけでなく、信仰を守りながら生きたすべての聖人と、天国にあるすべての聖なる人々を記念する日です。翌11月2日の死者の日(All Souls’ Day)と一続きに受け止められ、亡くなった家族や先祖を思い起こす期間となっています。
この習慣の基盤は、スペイン統治期に広まったローマ・カトリックの暦と、フィリピン各地にもともと存在した祖先敬仰や死者を弔う文化が結びついて形成されました。現在では宗教的な追悼に加え、遠方に住む家族が故郷へ戻り、親族の絆を確かめる国民的な行事という性格も強くなっています。多くの家庭にとってウンダスは、墓参り、祈り、家族の再会を通じて、故人の人生と家族の歴史を次世代へ伝える機会です。
伝統、習慣、お祝いの方法
典型的な習慣は、家族そろって墓地や納骨堂を訪れ、墓石を掃除し、花やろうそくを供え、祈りを捧げることです。カトリック教徒はミサに参加したり、故人のためにロザリオを唱えたりします。墓地では家族が長時間過ごすことも珍しくなく、親族同士で食事をしながら思い出を語り合います。墓前に置かれる花としては、菊、マリーゴールド、バラなどがよく選ばれ、夜間には無数のろうそくが墓地を照らします。
この時期には、パン・デ・サルなどのパン、米料理、焼き肉や煮込み料理、果物、菓子類を家族で持ち寄るほか、地域によってはビビンカやプト・ブンボンなどの伝統的な米菓も食卓に並びます。墓地周辺では花、ろうそく、飲み物、軽食を売る臨時屋台が立ち、交通機関や墓地は非常に混雑します。挨拶には英語の「Happy All Saints’ Day」や、フィリピンで親しまれる「Happy Undas」、タガログ語の「Maligayang Undas」が使われることがありますが、厳粛な追悼の場では、故人への祈りや「ナカikiramay ako(お悔やみ申し上げます)」に相当する哀悼の言葉がふさわしい場合もあります。